
外務省のデータより
人口:492万人
首都:クウェート
民族:アラブ人
言語:アラビア語
宗教:イスラム教
首都と地理的背景
首都は「クウェート」と記載されていますが、一般的には「クウェート市(Kuwait City)」と呼ばれることが多いです。
クウェートはペルシャ湾に面した中東の国で、イラクとサウジアラビアに隣接しています。
宗教
宗教については、イスラム教が主要な信仰であるとされています。
クウェートの公式な国家宗教はイスラム教であり、特にスンニ派のマーリキー学派が主流です。
これは、クウェートの法律や社会規範にも大きな影響を与えています。
クウェートの人口構造は、市民と外国人(特に労働者)の割合が大きく異なる特徴があります。
外務省のデータでは、492万人のうち156万人がクウェート市民であると明記されており、これは全体の約31.7%に相当します。
残りの約68.3%は外国人で、主にアジアやアフリカからの労働者が含まれます。
この点は、クウェートの経済(特に石油産業)に依存する労働力構造を反映しています。
たった31%しか自国の人間がいないということが一番の驚きじゃないでしょうか
国民の多くが公的部門で働き、その他を外国人がになってる構図になってるみたいです
カファラ制度がこのような環境を容易に作りやすくしてるみたいです
政府は、流石に外国人労働者が多すぎるということで100万人減らしたいという考えはあるみたいですがうまくはいってないようです
※カファラ制度
主に建設業や家事労働者に従事する外国人労働者に適用されます。労働者は雇用主をスポンサーとし、スポンサーの許可なしに国を出入国や転職ができません。これにより、労働者の権利が制限されることが多いようです
カファラ制度は、特に外国人労働者に依存する経済を持つ国々で広く見られます。たとえば、カタールでは総人口の94%が外国人労働者で、労働力の大部分を占めています。クウェートでも総人口の約68.5%が外国人で、石油産業や建設業で重要な役割を果たしています。
国名 | 外国人労働者の割合(例) | 特徴 |
---|---|---|
カタール | 94% | 建設業・家事労働が中心、2022年W杯関連で注目 |
クウェート | 68.5% | 石油産業依存、2018年フィリピン協定で改革進展 |
サウジアラビア | 高比例 | 国内労働力不足を補う |
UAE | 高比例 | 多国籍労働者受け入れ |
参政権について調べてみることにしました

クウェートの選挙における参政権は以下の通りです
- 資格: 21歳以上のクウェート国民(男女とも)。
- 制限: 軍人、警察官、名誉や信頼に関わる犯罪で有罪判決を受けた人は投票不可。
- 帰化市民: 市民権取得後20~30年投票できない可能性がある(情報が不一致)。
- 女性の投票権: 2005年から認められ、現在は男女平等。
詳細
- 投票権はクウェート国民に限定され、市民権は1920年以前の男性系統住民に遡る者に主に付与。
- 女性は1985年に一時的に投票権を得たが取り消され、2005年に再導入(2022年選挙では有権者の51.2%が女性)。
- ビドゥーン(無国籍者)は市民権がないため投票不可。
- 最近の選挙(2024年)でも投票資格に大きな変更はなし。
クウェートは民主主義国家なのか?

クウェートは部分的民主主義国家と見なされます。以下の理由から、完全な民主主義とは言えませんが、湾岸諸国の中では比較的民主的な要素を持っています:
- 民主的要素:
- 国民議会(Majles Al-Ommah)は選挙で選ばれ、立法権を持つ。
- 21歳以上の国民(男女とも)に投票権があり、2005年から女性も参政権を獲得。
- 議会は政府の監督や法律の承認・拒否が可能。
- 非民主的要素:
- アル・サバーフ家(首長家)が国家元首(アミール)を選出し、実質的な権力を握る。
- アミールは議会の解散や法律の拒否権を持ち、閣僚(特に主要ポスト)は首長家が任命。
- 政党は禁止され、候補者は個人または非公式グループで立候補。
- ビドゥーン(無国籍者)や帰化市民の一部は投票権を持たず、言論の自由や集会の自由に制限。
結論:クウェートは憲法に基づく立憲君主制で、選挙や議会制度を通じて民主的要素を持つが、首長家の強い影響力や権利の制限から「部分的民主主義」や「混合政体」と分類される。Freedom House(2021)では「部分的自由」、Economist Intelligence Unitの民主主義指数(2023)では「権威主義体制」に近いが、湾岸諸国では民主度が高いと評価される。
アル・サバーフ家(首長家)とは一体何者??
アル・サバーフ家は、1756年からクウェートを統治する支配家族で、バニ・ウトバ連合に由来します。
現在、エミール(国家元首)はミシャール・アル・アハマド・アル・ジャベル・アル・サバーフ氏で、2023年12月から就任。
クラウン・プリンス(王位継承者)はサバーハ・アル・ハリード・アル・サバーフ氏で、2024年6月に任命。
政府の主要な地位を多く占め、歴史的に地域の大国との関係を維持してきましたが、批判や反対意見もあります。
簡単にいうと王様ということなんでしょうね
アル・サバーフ家はエミールやクラウン・プリンスだけでなく、多くの閣僚職も占めています。エミールは議会を解散する権限を持ち、大きな政治的影響力を持っていますが、議会との対立も見られます。研究では、彼らがクウェートの安定と経済発展に貢献してきた一方で、腐敗やガバナンスの問題で批判されることもあると示唆されています。
公衆の認識
アル・サバーフ家は、クウェートの歴史的発展と経済的繁栄に貢献してきたと広く認識されています。例えば、シェイク・アブドゥッラー・アル・サレム・アル・サバーフは1961年の独立交渉や1962年の憲法制定に貢献し、インフラや公共サービスの向上に努めました(Kuwait Royal Family Tree: Al Sabah Dynasty, Emirs, and Prime Ministers | History Cooperative)。また、1990年のイラク侵攻後の復興を主導したシェイク・ジャービル・アル・アハマド・アル・サバーフも高く評価されています。
しかし、一部の市民からは批判も存在します。特にガバナンスや腐敗に関する問題が指摘されており、ブログやジャーナリストが家族を批判したことで逮捕された事例が報告されています。例えば、2010年にはモハマド・アブドゥル・カデル・アル・ジャッセムが家族の管理ミスを批判し、最大18年の禁固刑を求めて訴追されました(Sabah Al-Ahmad Al-Jaber Al-Sabah – Wikipedia)。また、2013年にはアヤド・アル・ヒルビがツイートで人権尊重を訴え、2年の禁固刑を言い渡されました。
議会内でも反対派が存在し、反腐敗キャンペーンを掲げる議員が家族のガバナンスを批判することがあります。例えば、2019年にシェイク・ナッサー・サバーハ・アル・アハマド・アル・サバーフは首相の腐敗を公に非難し、人気を得ました(The post-Sabah era in Kuwait | Brookings)。しかし、全体として、アル・サバーフ家は長年の統治により多くのクウェート市民から支持されています。
色々あるみたいですが、参政権を持ってる人達は政府寄りの職についてるために今のシステムに関してはあまり問題視してるわけではないみたいですね
真珠貿易の崩壊と油田の発見
1930年代初頭、真珠貿易は日本の養殖真珠(御木本幸吉)の影響で崩壊し、経済危機を引き起こしました。
しかし、1938年2月23日にブルガン油田が発見され、1946年から生産が開始されました。
ブルガン油田は世界第2位の規模を誇り、クウェートの経済は石油産業へとシフトしました。
1911年にはすでにアングロ・ペルシャン石油会社と油田権益の交渉が行われ、1975年にはクウェート石油会社が国有化されました。
※日本人の登場により真珠産業が下火となり油田発掘のきっかけになったみたいですが、現在のクウェート人はどのようにその事実を捉えているのか尋ねたいなと思いました。おそらくあちらの教科書においてはその事実は記載されてるんじゃないかなと

徴兵制を敷いてるみたいです
- クウェートには男性市民に対する徴兵制度があり、18歳以上の男性は12ヶ月の兵役義務があると研究は示唆しています。
- 兵役は4ヶ月の訓練と8ヶ月の軍務に分かれ、45歳まで毎年最大30日間の予備役召集があるようです。
- 教育や家族の状況による免除・延期があり、登録しないと罰則(追加兵役や罰金など)があるとされています。
- 女性は徴兵の対象外だが、志願は可能とされています。
概要
クウェートでは、2017年から男性市民に対する徴兵制度が再導入され、18歳以上の男性は12ヶ月の兵役を務める必要があります。この期間は4ヶ月の訓練と8ヶ月の軍務に分かれ、兵役終了後も45歳まで毎年最大30日間の予備役召集があると研究は示唆しています。免除や延期は教育、唯一の息子である場合、障害を持つ扶養家族がいる場合などに適用される可能性があります。登録を怠ると追加の兵役期間、渡航禁止、逮捕状、罰金、懲役などの罰則が科されることがあります。女性は徴兵の対象外ですが、志願して軍務に就く選択肢があるとされています。
歴史的背景
徴兵制度は1961年から2001年まで存在しましたが、一時的に廃止されました。その後、2017年に再導入され、現在も続いていると見られます。
※45歳まで毎年30日の招集があるってのはなかなか厳しいですね。大半の国民が政府の仕事をしてるってのが頷けます
湾岸戦争でイラクからの侵攻を受けた過去があるだけにこれは致し方ない気はします
クウェートについて万博いったことを機に調べてみましたが無茶苦茶面白いなと思いました。他の国に関しても記載していきたいと思いますし、クウェートに関しても機になることがあればここに書き足していきたいと思います
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